銅溶接
Before銅の特徴と銅溶接時の問題点を下記に示します。
銅の特徴
◎銅は熱伝導率が385w/m・Kとステンレスの約24倍と非常に高い。
◎銅は材質の特性として反射率が高く、光を反射してしまう。
◎銅は材質の特性として反射率が高く、光を反射してしまう。
物性値 |
純チタン(TP340) |
チタン合金 (Ti-6AI-4V) |
普通鋼 (SPCC) |
ステン レス (SUS304) |
アルミニウム合金 (A5052P) |
マグネシウム合金 (AZ31) |
銅 (C1020-0) |
融解点 (℃) |
1,668 |
1,540〜 1,650 |
1,530 |
1,400〜 1,427 |
476〜638 |
630 |
1,083 |
密度 (g/cm3) |
4.51 |
4.43 |
7.90 |
7.90 |
2.80 |
1.77 |
8.93 |
熱膨張係数 (10-6/K) |
8.4 |
8.8 |
12.0 |
17.0 |
23.0 |
25.0 |
17.0 |
熱伝導率 (W/m・K) |
17.0 |
7.5 |
63.0 |
16.0 |
121.0 |
159.0 |
385.0 |
比熱 (J/kg・K) |
519 |
585 |
460 |
502 |
662 |
1,004 |
385 |
電気伝導率 (%対Cu) |
3.1 |
1.0 |
18.0 |
2.4 |
30.0 |
40.0 |
100.0 |
電気比抵抗 (μΩ・m) |
0.550 |
1.702 |
0.097 |
0.720 |
0.058 |
0.043 |
0.017 |
ヤング率 (Gpa) |
106.3 |
113.2 |
205.8 |
199.9 |
71.5 |
44.8 |
107.8 |
問 題 点
●銅は非常に熱伝導率が高いため、TIG溶接などで溶接を行うと
熱が分散し十分な溶接深さが得られず、熱ひずみも生じやすい。
●レーザーで溶接を行うと銅がレーザー光を反射してしまい、
ワークに熱量が伝わりにくくなるため、特に肉厚のワークを
溶接することが難しい
電子ビーム溶接における銅溶接
◎レーザー溶接と出力方式が違い、電子の運動エネルギーによって熱を発生させているため、反射の影響を受けず溶接を行うことが可能です。
◎電子ビーム溶接では高密度ビームにより効率よく金属を溶融させることが可能です。このため、比較的肉厚のあるワークであっても溶接をすることが可能です。。
銅の切削加工から溶接まで一貫して対応可能です。